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【相模原市】独居高齢者の悩みを家族信託で解決

Q:高齢者の一人暮らしで不便を感じる(相模原市)Dさんからのご相談例

わたしはこれまで結婚したことはなく、ずっと一人で生活しており、子どももいません。
幸いなことに天職とも思える仕事と出会い、定年してからも関連先で仕事を続けてきました。
そのため、とくに不自由もなく生活していたのですが、先日、うっかり階段を踏み外して骨折し入院することになってしまいました。

これまで大きな怪我や病気になることなく過ごしてきたため、困ることなくひとりで生活してこれましたが、入院してみて初めて一人暮らしの不便さを感じることとなりました。

病院での手続きや、入院中に必要なものの準備、周囲への連絡や、留守にしている間の自宅の管理など、多少動きに支障がある程度の骨折でもいろいろと大変だったので、万が一、大きな病気にかかり寝たきりになったり長期入院するようなことになったらどうすればいいのかっと、これからの生活が不安になりました。

わたしの両親はすでに他界しており、兄が一人いたのですが年が離れていたこともあり、すでに亡くなっています。
わたしの身内といえるのは兄の一人息子である甥だけで、わたしの住んでいる相模原から離れたところに住んでいるのですが、今回入院した際は何度も見舞いに来てくれて、いろいろな手続きなど動けないわたしの代わりに行ってくれました。

甥は、唯一の身内だから助け合うのは当然だと言ってくれてますが、唯一の身内だからこそ迷惑をかけたくありません。

もし、わたしが認知症などになったときは、貯金やわたしの所有する自宅を売却した費用で施設に入居できればと考えていて、できるかぎり、甥の世話になることなく老後を過ごしたいのですが、それでも負担をかけてしまうのではないかと心配しています。

わたしが亡くなったあと、残った資産があればこの甥に譲るつもりです。

これからも、安心してひとりで暮らしていけるように、少しでも懸念されるようなリスクを回避する方法があれば教えてください。

A:家族信託で高齢者の一人暮らしリスクを軽減

ひとりで暮らしていると、いざというときに頼れる相手がいなくて困ることがよくあります。
優しい甥御さんに心配や負担をかけたくないお気持ちもよくわかります。

ただ、所有者が認知症になると、土地や建物などの不動産などの管理や運用ができなくなってしまいます。
もし、Dさんが認知症を発症してしまうと、施設に入所するために自宅を売却して資金を得ようとしても、売却手続きすることができない可能性が高いです。

Dさんが動けないようであれば、唯一の身内である甥御さんが代わりにと考えておられるでかもしれませんが、そのときにはDさんの口座や資産は凍結されてしまうため、甥御さんが代わりに自宅の売却手続きや口座から現金を引き落とすことはできません。
そうなると、甥御さんに一時的に金銭的負担を強いることになるかもしれません。

このように認知症などで資産凍結した場合などの対策としておすすめなのが『家族信託』です。

最近、認知症リスクなどの備えとして、家族や親族に財産を託す、この『家族信託』という仕組みが注目されています。

信託の内容を簡単に説明すると、
信託をお願いする人を委託者といい、今回の場合ではDさんになります。
財産を預かって、委託者の望むように売却などの管理を行う受託者が甥御さんです。
そして、信託する財産の利益を受け取るひとを受益者といい、Dさんにします。
どんな財産をどのように運用するかなど、Dさんの希望を信託を結ぶときに決めておきます。
例えば、認知症や長期入院で施設に入居する場合は、預貯金を利用し、足りない場合は相模原の自宅を売却してその資金を入所費用にしてほしい、などです。

自分が一番信頼できる家族だからこそ、安心して財産の管理や資産の運用を任すことができるうえ、他の第三者に財産内容を知られることがなく安全です。
家族信託の良い点として、家族構成や財産の内容に応じて柔軟に契約形態をつくることができるという特徴があります。
成年後見人制度と比べると、制約が少ないので財産運用など多様に対応できる点も注目されている理由のひとつです。
また、遺言などの機能も担えるため、今後家族信託を活用する財産管理が増えると考えられています。

ただし、この家族信託を活用するには、意思や判断能力のあるうちに締結しなければいけません。
認知症と診断されてからでは対応できないため、元気なうちにどのような資産運用をしてもらいたいか、甥御さんとゆっくりとご相談されてみてはいかがでしょうか。
信頼できる家族に管理や資産運用を託しておき、認知症発症後も安心して暮らせるように、財産が有効活用されるように準備しておくことはとても大切なことなので、是非検討してみてください。

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